非常食のおかずは何を備える?主食に足す食品と選び方

ご飯やパンは備えてあっても、おかずは数缶だけ。食事を思い浮かべてみると、主食とおかずで備えられる回数が違うことがあります。
非常食のおかずには、常温で保存できる魚・肉・豆・卵などの食品が候補になります。家族が食べられるものを選び、主食に添える量と食事の回数を数えて、不足する分を足しましょう。野菜を使った食品も組み合わせると、備蓄を一食の形で考えやすくなります。[1]
主食に合わせて主菜と副菜を備える
主食は、ご飯・パン・麺などのエネルギー源になる食品です。これに、魚・肉・豆・卵などを使った主菜と、野菜の煮物や汁物などの副菜を組み合わせて考えます。農林水産省も、たんぱく質をとれるおかずや、野菜・果物を補える食品を備えるよう案内しています。[1]

主食がそろっていたら、家のおかずを見てみましょう。例えば、買い置きのご飯に合わせる魚の缶詰や、普段食べている煮豆がどれだけあるか。主食とおかずを分けて数えると、次に買い足すものを決めやすくなります。
カレーや具入りのスープも候補ですが、入っている具材や量は商品ごとに違います。料理の名前に加えて、中身と栄養成分表示を見て、食事全体で何を補えるか確かめてください。
魚・肉・豆・卵から食べられる主菜を選ぶ
主菜になる食品は、家族が普段から食べられる味を起点に選びましょう。魚が苦手なら、肉や豆などの別のおかずも用意します。同じ魚の缶詰でも、水煮・みそ煮・しょうゆ味では味わいが変わるため、初めての商品は少量で試すと選びやすくなります。
| 主菜の候補 | 選ぶときに見ること |
|---|---|
| 魚の缶詰 | さけ・さば・ツナなど。魚の種類、味付け、骨の有無や食べやすさを確認する。 |
| 肉の缶詰・レトルト | 焼き鳥、牛肉の煮物など。脂の固まり方や食感も、食べるときの温度で試す。 |
| 豆を使った食品 | 煮豆や豆の缶詰など。調理済みでそのまま食べられるか、味付けや食べる量を確認する。 |
| 卵の加工食品 | 常温保存できるうずら卵のパウチなど。未開封時の保存方法、アレルゲン、食べる人に合う形を確認する。 |
缶詰・びん詰・レトルト食品は、製造時に加熱殺菌と調理がされているため、そのまま食べられると日本缶詰びん詰レトルト食品協会は説明しています。ただし、見た目が似た袋入りの食品には要冷蔵品などもあります。常温で保存できるか、食べる前に加熱や加水が必要かを、選ぶ商品の表示で確かめましょう。[2]
温める前提のおかずは、冷たいときにも家族が食べられるかを試しておきます。加熱できない場面に合う食品は、火を使わない非常食の選び方でも紹介しています。
小さめの魚缶を備えるなら
一度に食べる量を小さい缶で調整したいときは、内容量も選ぶ基準になります。次の商品は90gのさけ水煮です。普段のご飯と一緒に食べ、1人で1缶使うか、ほかのおかずと分けて使うかを決めてから、必要な缶数を考えてください。
マルハニチロ さけ水煮|90g×24缶
魚のおかずを小さめの缶で備えたい家庭の候補です。原材料にさけを含みます。開けた後の食べる量や、骨の食べやすさも確認してください。
24缶セット 10,109円(税込)
1缶あたり約421円。販売は24缶単位です。
送料は購入手続きで表示されます。
魚以外の食品も組み合わせるなら
卵を食べられる人には、うずら卵の水煮パウチも選択肢です。キユーピーは、未開封なら常温保存でき、水洗いせずそのまま使えると案内しています。開封後は要冷蔵のため、冷蔵できない場面では一度に使い切れる量を選びましょう。[3]
キユーピー サラダクラブ うずら卵|6個入×10袋
卵を食べられる大人の備えに、魚以外の食品を加えたいときの候補です。1袋6個入り。主食やほかのおかずと合わせる量を確認してください。
10袋セット 2,453円(税込)
1袋あたり約245円。販売は10袋単位です。
卵を含みます。送料は購入手続きで表示されます。
うずら卵のように丸い食品は、子どもの窒息の原因になります。子ども用のおかずは、食べられる食材に加えて、形・大きさ・硬さと食事の見守りも含めて選んでください。噛むことや飲み込むことに配慮が必要な家族には、普段の食事に合う食品を別に用意しましょう。[4][5]
栄養成分表示の単位を確認する
たんぱく質を補うおかずを探すときは、栄養成分の数字と、その数字が何g分を示しているかを一緒に見ます。メーカーの表示には、次のような違いがあります。

| 食品 | メーカー表示の基準 | たんぱく質 |
|---|---|---|
| さけ水煮 | 1缶分90g当たり | 15.9g |
| うずら卵水煮 | 固形量100g当たり | 13.0g |
いずれもメーカーの推定値です。さけ缶の15.9gは1缶分、うずら卵の13.0gは固形量100g分を表します。うずら卵は6個入りですが、1袋分のたんぱく質を知るには、その袋の固形量か、メーカーが示す1袋分の値を確認する必要があります。[6][3]
同じ重さ、または実際に食べる量にそろえて考えると、主食に何を足すかを判断しやすくなります。家族で分けるなら、自分が食べる分も変わります。たんぱく質だけで選ばず、エネルギーや食塩相当量、原材料も確認してください。食事制限がある人は、普段受けている食事の指示に合わせます。
野菜を使った食品も組み合わせる
主菜が決まったら、野菜の缶詰やスープ、野菜ジュースなども組み合わせましょう。農林水産省は、ビタミン・ミネラル・食物繊維などをとれる食品も備えるよう勧めています。[1]
例えば、家にあるご飯に魚の缶詰と野菜スープを添える形です。食べる量や食材は家族に合わせて調整します。野菜飲料は手軽な選択肢ですが、原料野菜の全成分を含むわけではないとメーカーも説明しています。飲みやすさや保存のしやすさも見ながら、食事に組み合わせてください。[7]
カゴメ 野菜の保存食セット YH-A|1箱
野菜ジュース190g×6缶と、スープ160g×6袋(3種類各2袋)のセットです。メーカーはスープを常温でも食べられると案内しています。主食・主菜・飲料水は別に用意します。
1箱 4,251円(税込)
野菜ジュースとスープのセットを見るスープごとに原材料が異なります。送料は購入手続きで表示されます。
この箱には飲み物とスープが入っているため、箱の中の点数を、そのまま食事の回数に置き換えないようにしましょう。手持ちの主食・主菜と組み合わせて、誰がいつ食べるかを決めると数えやすくなります。
人数と一度に使う量から必要数を決める
食品の家庭備蓄は、最低3日分から1週間分を人数に合わせて用意することが勧められています。まずは、主食と主菜それぞれについて、家族の何回の食事を用意できるか確かめましょう。[5]

例えば、2人が1日3食、3日間食べる場合は、2人×3食×3日で延べ18食分になります。その食事にどのおかずを添えるかを考え、1回に使う缶・袋の数を決めます。家にある煮豆や缶詰なども数に入れて、不足分を買い足してください。
24缶セットを買う場合も、一度に使う量で備えられる回数が変わります。さけ缶を1人1缶ずつ食べると決めた家庭なら、2人の一食に2缶を使うので、24缶は2人で12回の食事に添えられる量です。この計算に主食や野菜は含めていません。1缶で足りるか、ほかのおかずと組み合わせるかは、普段の一食で確かめます。
費用は、買うときに支払うセット総額と、使う1缶・1袋あたりの金額を分けて見てください。例えば、紹介したさけ缶は24缶で10,109円、1缶あたり約421円です。単価を見て選ぶときも、先に支払う総額と、家で使い切れる量・置き場所を一緒に考えましょう。
初めてのおかずを、最初から箱でそろえる必要はありません。近所のお店などで単品を試し、家族の味の好みと量を確認してから、まとめ買いを検討できます。
一食を試して味と食後の手間を確かめる
おかずを選べたら、備えている主食と合わせて一食を用意してみましょう。温めずに食べる予定なら、その温度で試します。味付けや匂い、食感が家族に合うか、食べる量が足りるかを確かめると、次に選ぶ食品や容量が具体的になります。

同時に、実際に食べる人が缶や袋を開けられるか、スプーンや器が必要か、食後に汁や容器がどれくらい残るかも見ておきます。断水時を考えるなら、容器を洗わずに片付けるための袋なども一緒に確認してください。
冷蔵庫が使えない場面では、一度に食べ切れる容量を選ぶことも大切です。缶詰の協会は、開缶後はできるだけ早く食べ、使い切れる小型缶を選ぶことを勧めています。未開封で常温保存できる食品も、開けた後の保存条件は別に確認しましょう。[8]
主食やスープを戻す水、お湯を用意する手段も、食べる食品に合わせて備えます。飲む分と調理用を合わせた必要量は、水の備蓄量と保存方法を参考にしてください。
試して食べられると分かった食品は、普段の食事でも使い、使った分を補充すると続けやすくなります。期限の近いものから使う方法や家族との補充の決め方は、ローリングストックのメリット・デメリットと続け方で紹介しています。
まとめ
非常食のおかずは、家族が食べられる魚・肉・豆・卵などの主菜を中心に、主食と野菜を使った食品を組み合わせて選びましょう。食べる量と回数、調理・保存の条件、購入するときの総額まで確かめると、買い足すものを決めやすくなります。

まずは家にある主食に、おかずを一つ添えて食べてみてください。味と量が合うか、開けて片付けるまで無理なくできるかを確かめてから、不足する分を備えていきましょう。
